ISPO(Initial Stake Pool Offering)について思うこと

皆さん、こんにちは。チャールズ・ホスキンソンです。暖かい日差しの降り注ぐコロラドから生放送でお届けしています。今日は2021年11月29日です。

皆さんはCardanoCubeという興味深いウェブサイトがあるのをご存じですか?私のスクリーンを共有してサイトにアクセスしてみましょう。CardanoCubeではカルダノのブロックチェーン上にローンチ予定の様々なプロジェクトがリストされています。知られているプロジェクトだけでこれだけの数がありエコシステム・マップのようになっています。

一部のプロジェクトチームは私達カルダノに連絡を取ってくることがあり、一緒に仕事をすることもあります。例えば、SundaeSwapチームとはスマートコントラクトを最適化するために何ができるのかということについて一緒に解決策を考えました。MELDについては、最近メディアに記事が挙がっていました。記事を読んでいくと「ISPO」という単語がでてきます。

ISPOとは一体何なのでしょうか?実は公式な定義はありません。ここからはブラックボードを使って私の理解するISPOを説明したいと思います。通常、誰かがステークプール運営者(SPO)となり、誰かがそのステークプールに委任します。SPOと委任者は協力してブロックを生成させます。そして、カルダノのブロックチェーンはブロックを生成したプールの委任者に報酬を分配します。SPOは手数料という形で報酬を得ます。このモデルはShelley時代に確立されたモデルで現在3000人以上のSPOがいます。

ISPOはSPOと次の点で異なります。例えば、あるISPOは100%の手数料を設定し本来委任者に配布される報酬を配布しません。委任者は報酬の代わりに別のトークンを受け取ります。一種のスワップのようなものですがスワップとも違います。なぜなら、委任者がISPOに委任したADAは失われないからです。ICOのようにあるアドレスに暗号通貨を送り、引き換えにトークンを受け取るのではありません。ISPOプールにADAを委任するだけでトークンを受け取る権利が得られるのです。

ISPOが小規模プールに適しているかどうかについては多くの議論があります。また、その背景には規制に関する興味深い問題があります。こちらの記事を見てください。

この記事ではエアドロップとエアドロップに対する規制について書かれています。ここで唱えられている考え方は有価証券の善意の贈与という一定の条件下では有価証券は販売の申し出を伴わないというものです。しかし、SECはそうではないと主張しています。SECの主張はISPOであっても特にプロジェクトの開発資金を調達することを目的としているとみなされた場合は有価証券の販売に該当する可能性があるということです。

同じ時期にアメリカでインフラ法案が可決されました。このインフラ法案にはクリプトブローカー報告義務が盛り込まれています。SPOは自分のプールに委任した人に関する多くの情報を報告しなければならないことになっています。もしその情報の報告を怠れば罰金や刑事告発などの対象になります。

もう一つ暗号通貨業界が反対している条項があります。1万ドル以上の取引の受取人は送信者の個人情報を確認し、社会保障番号、取引内容、その他の情報を記録し、15日以内にアメリア政府に報告することを義務付けるというものです。インフラ法案が施行されてしまい、アメリカ人がISPOを通じて1万ドル以上のトークンを受け取った場合は個人情報を報告しなければならないかもしれません。

ISPOモデルやエアドロップなど革新的な技術がどんどん誕生しているのにも関わらず、国や区域によって創造性を発揮することが認められていたりいなかったりします。アメリカが陥っている状況は非常に悲しいことです。インフラ法案に盛り込まれた報告義務などが原因で革新的な技術に対してアメリカの法律の下でアメリカ基準を作らなければならないということになります。また、他の地域は他の基準を別に作らなければなりません。

私はCIPでインフラ法案の方向性を変えられないかと考えています。アイデアとしては、SPOだけが見ることができるように暗号化されたメタデータを用いてKYCエンティティとの間である程度のプライバシーを確保するというものです。ただ残念ながら、これはISPOの問題を解決するだけで、インフラ法案の完全な遵守という問題は解決しません。

最後になりますが、私とボブ・ロス、ロブスターのローガンで皆さんが素敵な一日を過ごすことを願います。ローガンがマイクに乗っていないのは彼があまりにも邪魔だったので移動してもらったからです。

心に残る翻訳を目指しています

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