カルダノ360(12月):スピーチbyチャールズ・ホスキンソン

この翻訳は、Cardano360(12月)の動画内容のうち、チャールズさんが話した内容のみとなります。
他の人の内容を知りたい場合は、以下のリンクをご覧ください。

こんにちは。IOHK CEOのチャールズ・ホスキンソンです。本日はカルダノ360イベントにお集まり頂きありがとうございます。私からはカルダノの年末のレビューと来年についてのお話しをしたいと思います。

カルダノはこの1年で爆発的な成長を遂げました。2015年にプロジェクトを立ち上げてから通算125本以上の論文と100万行以上のコードを書きました。その過程で私達は非常に多くのことを学びました。自分達が解決しようとしている問題の難しさと、その問題を解決することで得られる社会的利益の大きさの両方を改めて認識しました。

カルダノが発表した時代は5つあります。Byron、Shelley、Goguen、Basho、Voltaireです。私達は3つ目の Goguen時代までを経験していて、来年はBashoとVoltaire時代を迎えるべく順調に進んでいます。

ステーキングやスマートコントラクトの開発はビットコインやイーサリアムが提供してくれたモデルを反復して洗練させました。ビットコインやイーサリアムのモデルは何百万人もの人々がグローバルな金融システムに積極的に参加、運営できる素晴らしいイノベーションをもたらしました。UTXOモデルやビットコインのスクリプトといったものはどれも素晴らしいアイデアでした。しかし、問題点もありました。

セキュリティが原因の105億ドル相当のDeFiスペースでの損失や資源問題(例えばガス代)などを無くすにはどうしたらよいのか?カルダノはこれらの問題を解決するために必要な技術的な賭けをしました。そして2021年は私達の賭けが現実のものとなった最初の年です。夢物語ではなく現実が動き始めています。

メアリーを導入して以来カルダノでは200万以上のアセットが発行されました。このモデルがさらに成長すると、拡張UTXOモデルの豊かな表現力を得られるだけではなく、イーサリアムが暗号通貨市場に投入したものと基本的に同等のものが得られます。さらに、より高いセキュリティ、より高い並行性、そしてアプリケーション認証へのより容易な方法を手に入れることができます。

金融の未来に目を向けてみましょう。カルダノが問いかけているのは「30億人、50億人のユーザーを持つために必要なものは何か?」、「世界の金融オペレーティングシステムに必要なものは何か?」ということです。これには私達が提唱する技術とインフラが必要です。今年はこの分野に関して大きな進展が見られたことを大変嬉しく思います。1年を通してフォーチュン500企業をはじめとするパートナーと素晴らしい会話ができました。今年はまさにパートナーシップの年でした。

たった一度の取引で800万人のユーザーをカルダノのエコシステムに迎え入れることができました。このインフラを今後はアフリカ中のパートナーに拡大していきたいと考えています。アフリカ事業担当ディレクターのジョン・オコナーは今年1年間だけでアフリカの20カ国以上で活動を行い、私自身もアフリカ・ツアーで6カ国を訪れました。アフリカ・ツアーでは各国の首脳、フォーチュン500企業のCEO、その他多くの方々と「世界中のすべての人に経済的なアイデンティティーを与えるためにはどうしたらよいか」について素晴らしい対話を行いました。

カルダノのマジックとパワーとは、閉鎖的な既存のシステムとは対照的なオープンな分散型システムを可能にするインフラです。カルダノのインフラ機能が成長を続けていけば、アフリカ大陸に新しい金融システムが誕生します。私達はアフリカで着実にインフラ基礎を築いています。来年にはカルダノ・プロジェクトの立ち上げ前から私が実現したいと願っていたことが実現します。2014年にバミューダTEDトークで語ったマイクロファイナンス(RealFi)です。

2022年はカルダノ上で最初のマイクロファイナンス取引が開始されます。これらの貸出金利は、多くの場合、現存の市場のものよりも大幅に低くなります。それに加えて、アルゴリズムによるステーブルコインなどの分野でも大きなイノベーションが起きています。今年、私達は優秀な科学者達と共同で執筆した論文「Djed」を発表しました。この論文はCOTIのようなパートナーを通じて市場に投入される予定です。Djedはピア・ツー・ピアのマイクロファイナンス市場を実現し、ケニアを皮切りにアフリカ大陸全体に浸透させることができると考えています。

カルダノ・コミュニティは私の予想を上回る速度で成長しています。2022年の課題は大規模なオープンソースプロジェクトへの移行です。カルダノ・プロトコルの上に大規模な分散型の政府が形成されるのです。これは2022年の最大の優先事項であり、Voltaire 時代の特徴でもあります。

2021年と2022年の違いは、コミュニティの皆さんが行うマーケティングがより活発になることだと思います。現在127個のDappsがカルダノ上で構築されていますが、これは第一波に過ぎません。ADAのみだったカルダノのネイティブアセットが今年末に200万になったと同様に、Dappsエコシステムでも全く同じような指数関数的な成長が見られるでしょう、来年には1000個までは行かずとも数百のDappsがカルダノ上で構築され、管理され、展開され、議論されるでしょう。各Dappsの商品化は開発者次第です。しかし、すでに120社以上が導入・構築していることからDappsエコシステムの方向性について私は非常に楽観的です。

来年はコミュニティの年です。既に30以上あるCIPもおそらく来年には100以上になるでしょう。標準規格が形成され、カルダノの方向性や焦点について多くの異なる哲学や意見が具体化し、場合によっては矛盾するものもあり、議論が必要になります。カルダノ・コミュニティは一つの家族として、カードを次のレベルに進めるために協力することになります。

最後に、私からIOHKファミリーの皆さん、カルダノファミリーの皆さんに感謝の気持ちを贈ります。10万人以上が参加した世界最大の暗号通貨サミット、メアリーやアロンゾのようなメジャーリリース、多くの危機的状況への対処。どれもこれも誰かの力があってのことです。成功は誰かの舞台裏での努力によって生まれています。舞台裏では多くのマジックが起こっていて、そのマジックは表舞台から見ることができないことがほとんどです。私はカルダノ360イベントに出演しているすべての人たちの血と涙と汗の結晶が素晴らしい作品を生み出しているのだと断言します。ですから、私は彼らに感謝し、今年がカルダノ・プロジェクトの歴史上最も成功した年になったことを心から祝福したいと思います。

カルダノ360イベントをご覧の皆さんには2022年はさらに大きな年になることをお伝えしたいと思います。来年は今年よりも多くのコミュニティミーティング、カンファレンス、サミット、コミュニケーション、ドキュメント、コンテンツが作成されることになるでしょう。私は1年後、2022年末のレビューで皆で成し遂げた素晴らしい業績を紹介するのが今から待ち遠しくて仕方がありません。

どこよりも、親しみやすい説明で。

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