Atala PRISM
個人情報をデジタル化・経済に信頼を与える分散型IDソリューション

現状の問題点

現在の個人情報管理は、機密情報を保存・保護するため、企業に多くの手間とコストがかかります。例えば政府は、紙ベースの古典的な作業で情報を登録していますし、また個人情報の流出などの事件などが数多く起こっています。これらの問題に都度対応していくのは非効率です。
また日本でも、いろいろなサービスの情報漏洩が問題となっていますね。サービスの利用者は、自分の情報がどのように利用されるのか、同意なしに第三者に流出しないかという心配を常に感じています。

Atala PRISMの利点

公共・民間サービスの即時アクセスとログインを可能にします。また、個人情報の管理については顔認証・指紋やPINコードを使用するので、アクセスできるのは個人だけです。情報の漏洩や盗難などの心配も必要ありません。これにより、不正が大幅に減少します。事務処理を排除し、代わりに安全なデジタル化をもたらします。
また同時に、成績などの個人情報を教育に生かして個々の能力に応じた進学先を選ぶことができたり、企業の採用試験にデータを引用することで手続きの簡素化に生かすことができます。ユースケースは以下に記してあります。

Atala PRISMとCardano

Atala PRISMは、Cardanoのブロックチェーンで作られています。これにより、データを安全に他の個人または組織と共有することができます。Cardanoブロックチェーンは、安全性が高く、長期的な持続可能性を実現するように設計されているため、デジタルIDを保存するのに理想的です。

Atala PRISMとアフリカ

以上の内容ですが、Atala PRISMについては、Cardano Africa のトップページに非常に分かりやすい動画が載っています。

まずはエチオピアで2年かけて、すべての中学生と約75万人の教師に浸透させるようです。エチオピアで成功すれば、Cardanoブロックチェーンの採用を検討する国が他にも増えるかもしれません。

Atala PRISMのユースケース

見るよりも体験した方が早いと思います。以下のサイトで、Atala PRISMをダウンロードし、デジタルIDでどんなことができるのか体験できます。(現在の体験版ではごく一部の機能しか使えませんが、今後機能が増えると思います)

以下に一例を挙げます。

(個人)公共交通機関の利用、市税の支払い、地域の問題への投票などがこれまでになく簡単・低価格になる
(個人)ID、ライセンス、資格などの重要な資格情報をすべて、安全で持ち運び可能スマホに保存
(個人)さまざまなサービスに即座にログインできる。フォーム、パスワードなどの入力の必要なし
(企業)求人応募を受け付け、応募者の資格情報を即座に確認する
(政府)市民の認証時間や、サービスの登録時間を減らして、サービスの効率を改善する
(医療)健康保険証を安全に発行
(教育)学校の考査の点数の管理、大学の学位の証明
(教育)自己の成功している部分と改善すべき部分をピンポイントで知る

他にもたくさんありますが、これだけでもすごみが感じられますよね。

最後に

記事を読んでいるといろいろとAtala PRISMのすごみが認識できてきませんか?

例えば、住民票の写し1つを取得するだけでも、今の日本では市役所(またはそれに準ずる施設)に行って必要な書類を書き、発行手数料を払っています。人によっては相当な時間がかかりますし、また手間もかかります。これがスマホ1つで解決するとなると、大幅に時間の節約ができます。

就職活動なども、履歴書を何枚も書く時間の省略もできます。企業側も、応募者の資格情報がデジタル化されていれば、特定の資格を持っている応募者を検索したり、個人情報の管理が楽になると思います。

個人情報のデジタル化は情報の漏洩が心配でしょうが、こちらもCardanoブロックチェーン上で行われるのであれば、個人情報が分散化されておいてあり、匿名性を確保しやすくなっています。また、自分のデータにアクセスできるのは自分のみです。

もちろん、それ以外の政府・企業・教育面でも革新的なメリットがあります。アフリカスペシャルで大きく紹介されたAtala PRISM、アフリカの数年後・数十年後は驚くほど進化していると思います。エチオピアを起点として、多くの国が採用していくようなサービスです。IOHKをぜひ応援していきたいと思います。

【参考文献】(クリックで転送)
(1)Atala PRISM
(2)Input Output

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