World Mobile
アフリカのインターネット未接続地域に接続を提供する
現状の問題点(参考資料⑤抜粋)
1990年代後半にプリペイド式が登場して以来、携帯電話は急速に拡大しています。しかし、世界人口の半分は、未だ接続手段を持ちません。その数およそ40億人。そのほとんどが、恵まれない地域、または辺境地に住んでいます。
World Mobileの利点
2030年までに、世界最大のモバイルネットワークを構築し、アフリカ人が巨大なWi-Fi (メッシュネットワークモデル) にアクセスできることを目指しています。既存の技術と最先端の技術を組み合わせた新しい通信ネットワークモデルで個人と世界の橋渡しをし、金融サービスや教育、商取引の発展などを促します。
また、Atala Prismを用いてWorld MobileのすべてのユーザーにデジタルIDを作成し、デジタル銀行や、教育、医療へのアクセスを提供します。
ブロードバンドと携帯電話の両方を提供する既存の最先端技術をブロードバンドと携帯電話の両方の接続を提供し、個人と世界との橋渡しをします。
World Mobile Chainは、トランザクションをコスト効率よく処理できる高性能なブロックチェーンで、またセキュリティや透明性の高さも実現します。これにより、人々が接続性、金融サービス、その他のサービスにアクセスするために必要なコストや実際の障壁を劇的に下げることができます。
World MobileとCardano
World Mobile事業者が、どのブロックチェーンにするのか検討していた際に、Cardanoの「アフリカの銀行口座を持たない人に銀行を」という理念に惹かれたそうです。それだけでなく、他にも、オープンソースで安全なコード、査読付きの研究、高速かつ低手数料、正式に検証されたPoSシステムなど、複数の要素によりCardanoブロックチェーンを選択したようです。
また、World Mobileチェーンで使用するトークンをWorld Mobile Token(WMT)と言います。これはCardanoのネイティブトークンになり、以下で説明するEarth NodeによってADA同様ステーキングが可能です。残念ながら規制の関係で日本やアメリカ他多くの国は事前販売(TGE=Token Generation Event)で買えませんでしたが、将来的には取引所で購入が可能になります。ちなみに、事前販売では一部の国の購入のみでしたが、4000万ドル分のWMTが完売されました。
2021年12月23日、海外取引所Bitrueにおいての上場が確定しました。以下のリンクを参照ください。
https://twitter.com/wmtoken/status/1472522096232304644?s=20
また、IOGはWorld Mobileの株式の10%を購入しています(参考:https://bitcoinist.com/cardano-africa-special-iog-partners-with-world-mobile-to-connect-250k-people/)。このことからも、World MobileがCardanoから期待されていることが分かります。
ノードについて
World Mobileも、Cardanoのステークプールと同じようにノード(プログラムを実行するコンピュータ)があります。ただし、World Mobileは3種類に分かれており、Aether Node・Earth Node・Air Nodeに分かれています。
①Aether Node … 既存の通信事業者とのリンクを提供する。国ごとに最低1台必要です。
②Earth Node … 認証、ID、ブロックチェーンなどを担当する。Cardanoのステークプールに該当する。100,000WMT以上のトークンを所持している必要があります。
③Air Node … 地域に存在するアンテナのようなもので、ネットワークへのアクセスを提供する。以下の写真を参照して下さい。
ネットワークに参加するすべての人に相互の利害関係が与えられ、これをシェアリングエコノミーというようです。これを可能にしているのがネットワークへの貢献度に応じて参加者に報酬を与えるシステムです。
報酬システムについてはワールドモバイルチェーンの論文(https://worldmobiletoken.com/WhitePaper.pdf)に書かれていますので、そちらを参考にしてください。端末間でデータをやり取りし、その成果によって報酬がその国の法定通貨で与えられるようです。
ロードマップ
ロードマップも発表されているようです。(カッコ内はターゲットユーザー人数)
フェーズ1(テストネット):ザンジバル(タンザニアの地域の1つ)でのネットワークの開発(2022Q1、100,000人)
フェーズ1(メインネット):ザンジバルにフルネットワークの展開(2022Q3-Q4、200,000人)
フェーズ2:タンザニアでの展開開始(2022Q4、500,000人)
フェーズ3:12の国々、さまざまな産業や地域で検証&タンザニアでの展開の継続(2023、3,000,000人)
フェーズ4:12の国々、さまざまな産業や地域で検証(2024、10,000,000人)
フェーズ5:シェアリングエコノミーで成長した何千万ものユーザー(2025以降、100,000,000人以上)
参考文献
資料①:World Mobile & Cardano – 接続できない人々にコネクティビティを、銀行を利用できない人に銀行機能をhttps://www.youtube.com/watch?v=MhIYXIMJNno&t=11s
資料②:WHY CARDANO AND WORLD MOBILE TOKEN WILL DOMINATE THIS TRILLION DOLLAR INDUSTRY.https://www.youtube.com/watch?v=f3-BphjELLA
資料③:World Mobile 概要
https://worldmobiletoken.com/Deck.pdf
資料④:World Mobile FAQ
https://t.me/WorldMobileFAQ
資料⑤:IOHKのブログ
https://iohk.io/jp/blog/posts/2021/08/11/connecting-the-unconnected-banking-the-unbanked/
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