モンゴルSpecial AMA

皆さん、自然豊かな国、モンゴルからこんにちは。チャールズ・ホスキンソンです。今日は2022年7月16日。モンゴルの首都ウランバートルから生放送でお届けしています。天気は晴れ。気持ちの良い土曜日です。最後にAMAをしてから随分と時間が経ってしまいました。再開できて嬉しいです。インターネット接続に僅かながら心配がありますが、皆さんとのやり取りが盛り上がることは間違いないでしょう。

モンゴルに来てから色々な面白い体験をしました。西側の山岳都市に行った時はワシ狩りをする人の民族衣装を着せてもらいました。ゴビ砂漠では遊牧民とラクダに乗りました。

モンゴル到着初日は、飛行機から降りると大統領官邸で行われた大統領主催のレセプションに直行しました。大統領から頂いた招待状がカッコいいのでご紹介します。大統領は私達をとても温かく迎えてくれました。アメリカ大使館の人とも話す機会がありました。

カルダノがモンゴル市場に進出したのは3年前です。当時のADAホルダーは2000人以下でした。それが、今では14万人もいます。人口わずか300万人の国で、積極的なマーケティングが行われていなかったにも関わらず、かなり目覚ましい成長を遂げました。3年前は2個しかなかった暗号通貨取引所は約14個に増えました。多くのNFTプロジェクトが立ち上がっています。その他にも興味深いものが沢山あります。例えば、ゴールドバックド・ステーブルコイン(金を担保としたステーブルコイン)、アートプロジェクト、修復プロジェクト、教育イニシアチブなどです。

今回モンゴルに来た理由の一つがHaskellのトレーニングクラスの卒業式を開くことでした。モンゴルでHaskellのトレーニングクラスを開催するのとコロナの流行が重なってしまい、受講者は教育担当から直接講習を受けることができませんでした。遠隔操作で受けてもらうしかありませんでした。ただ、私達はコロナが少し落ち着いたらモンゴルに来てきちんとした卒業式を開くと約束していました。卒業式では、受講者全員にヒアリングを行い、優秀だと思った3人を採用しました。Haskellのトレーニングクラスは今後も繰り返し開講する予定で、新しい人材の育成を続けて行きたいです。

デジタルイノベーション・コミュニケーション大臣との夕食会はとても有意義なものでした。大臣は高校を14歳で、大学を18歳で卒業し、オックスフォード大学に留学経験のある賢くて素晴らしい女性です。私はブロックチェーン技術は国民IDからサプライチェーンの保証に至るまでモンゴルという国の主要な柱になりうると信じています。

それでは、最初の質問は何でしょうか?

Q. カルダノと量子暗号、特に暗号化アルゴリズム候補の政府アナウンスについて知りたいです。

A. 先日 NIST (米国立標準技術研究所)が発表した暗号化アルゴリズム候補の勝者はCrystalsフレームワークでした(以下の日経Xtechの記事を参考に)。私はNISTが発表する前にNISTと話をしました。その時の会話では標準化が完全になるのは2023年だと聞いていました。しかし、2023年を待たずしてNISTは暗号通貨の基本的な構造のほとんどが標準化できたようです。

カルダノの次の5年間は、Crystalsフレームワークへの交換や機能追加が行われるべきだと思います。署名スキーム、ポスト量子VRF、プライバシーに関する量子的なもの、そして最終的にはコンセンサス・アルゴリズムに対する量子モデル化に注力することが非常に賢明であると思います。これらを組み合わせることで、カルダノは量子コンピュータに対してエンド・ツー・エンド(通信を行う末端の二者のみが通信の暗号化と復号化を行い、途中の経路上の第三者が介入できないようにする方式:ewordsより引用)で免疫を持つことができるようになるでしょう。

Q. Mithrilの最新情報を教えてください。

A. 現在Mithrilは応用研究の段階にあります。山積みの解決しなければならない問題や、実施待ちの検証に取り組んでいます。これらの作業をこなしていく内に、私達はプロトコルとしてのMithrilが大規模かつ量産可能であることを完全に検証することになります。その後、Mithrilは応用研究から製品化の段階に入ります。また、MithrilをLaceライトウォレットと統合する作業を行います。もちろん、dcSparkが開発したFlintウォレットなど、他の企業とも協力します。基本的には、各アプリにプラグインで容易に追加可能になるようにMithrilを使用できるようにし、製品化することが目標です。私はMithrilの応用研究は年末までに終わるだろうと楽観的に考えています。

Q. カルダノとAlgorand(ALGO)がコラボレーションする可能性はありますか?

A. あると思います。Algorandの哲学はカルダノの哲学と非常によく似ています。一方で、技術面では非常に異なっています。私はジョン・ウッド(John Woods)がAlgorandの技術分野のポジションに立ったことを嬉しく思っています。カルダノとAlgorandは似た問題を抱えています。今後ジョンを通して共同作業を行う機会があることを期待しています。Algorandには素晴らしい人材が揃っていますし、コラボレーションを実現するとしたら、大変意味のあるものになると思います。

Q. キーフレーズを保管するためのベストな方法は何ですか?

A. 私はこれについてフォローアップビデオを公開するつもりです。多くのフィードバックも受け取っています。ビデオでは、キーフレーズのベストな方法についてお話しします。私は、コールドウォレット生成のための暗号化されたQRコードによる標準化を強く求めています。暗号化されたQRコードがあればリプレイ攻撃(不正なプログラムなどでパスワードを盗聴し、不正なログインをする行為)を受けても安心です。

Q. オラクルの統合はいつですか?

A. 近づいてきています。なぜなら、オラクルはVasilのハードフォークと関係があるからです。

Q. カルダノとモンゴルはどのような関係にあるのですか?進行中のプロジェクトがあったりするのですか?

A. モンゴル国内のADAホルダーの多さを考えると、モンゴルでデジタルIDやサプライチェーンシステムを構築できたら素晴らしいです。カルダノのブロックチェーン技術はモンゴルの農業分野で有効に利用できると思います。国内の大手の企業は農産物を関税なしでアメリカなどに輸出しようと試みています。しかし、相手国が定める一定の品質基準を守らなければならないことが問題となっています。もしも、ブロックチェーンに基づくシステムでヤギのライフサイクルを管理できるとしたら?輸出が容易になります。
ヤギは良質なカシミアを生み出すため、モンゴルの農業で最も重要な動物です。カシミアの大部分は輸出されていて、高い価格で販売されています。私のスクリーンを見てください。動物の耳に小さなデバイスが付いています。これは小さなコンピューターで動物の居場所、活動、体調など様々なことを記録します。さらにソーラーパネルが搭載されているためバッテリーが切れることがありません。私は動物のIDソリューション(Atala Prism)と追跡ソリューションに非常に興味があります。モンゴルはこれらを試験的に実施するのに最適な場所です。モンゴル政府との話し合いは進んでいて準備は整いつつあります。2023年に何かしら始められたらと思います。

さて、今回も素晴らしいAMAでした。皆さん、ありがとうございました。

どこよりも、親しみやすい説明で。

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