ISPOと分散化への思い:チャールズ・インタビューby Cheeky Crypt

この翻訳・要約は、ISPOと分散化についての部分のみを抽出した内容となります。他の部分は後日公開予定です。

Cheeky Crypt:2021年にISPO(イニシャル・ステークプール・オファリング)がカルダノ・エコシステムに導入され多くの議論を巻き起こしました。あなたの考えをお聞かせください。

チャールズ:私はISPOは正しく設定されていれば何も混乱は起きないと思います。プロジェクトが一部のプールに委任を集中させてしまうような場合、ネットワークが集中することになり分散化にとってあまり良いことではありません。この問題については私も改善策がないか検討しています。もしも、ISPOモデルの改良版を開発することができるなら? ISPOが一転、よりクールなものに変身するかもしれません。
改善策の一つとして検討しているのが「コンティンジェント・ステーキング(Contingent Staking:条件付きステーキング)」です。現在のステーキング・システムでは、SPOは委任をコントロールすることができません。委任にコントロールが効かない状態です。例えば以下のような状況を考えてみましょう。

  • SPOが国際紛争問題などにより、委任者の出身国を確認したいと思っている。
  • アメリカの規制によって、SPOが委任者に対してKYCを行わなければならなくなった。
  • トークン配信時の条件を設定したい。

ここで、SPOが「委任時の条件」を登録できたら良いのではと思います。これにより、規制上の問題を解決することができ、KYCを要求することができたり、任意の委任ロジックを埋め込むことができるようになります。条件付きのトランザクションを全てオフチェーンで調整することができればコンプライアンスの問題の多くを解決することができます。さらに、トークンの配布条件など様々なものを設定することもできます。

コンティンジェント・ステーキングやコンティンジェント・デリゲーションの具体的な方法については今後CIPを作成する予定です。そのCIPがおそらく台帳規則の更新として反映され、新しいタイプの委任証明書が作られることになるでしょう。SPOは普通のステークプールとは異なる、「コンティンジェント・ステークプール」という新しいタイプのプールを作り、そこに好きなタイプの体制を敷くことができるのです。

私がコンティンジェント・ステーキングにプラスして必要だと思う技術があります。「コンクラーベ(Conclave)」です。コンクラーベはメンバーベースの共同プールを運営するためのメカニズムと理解して頂けたら良いかと思います。ステークプールが競争力を維持するためには一定量のADAが委任されている必要があります。委任量の少ない小規模プールは個々で大規模プールと競争することは難しいです。では、12個~15個の小規模プールが集まって連合プールを運営するとしたらどうでしょう?競争力が増します。経済的に持続可能な小規模ステークプールが増え、ADAもより分散します。

「コンクラーベ」は既にプロトコルとして論文が発表されていて実現可能な技術です。まだ実装されていないのは時間がなかったからです。私はコンティンジェント・ステーキングとコンクラーベの2つを組み合わせればISPOが分散化を妨げることはないと考えています。

どこよりも、親しみやすい説明で。

この記事が気に入りましたら、ステーキングの委任はぜひAichi/Tokai Stake Poolへお願いします。
1ADAからでもOKです!励みになります。

関連記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP