Maxieさんの暗号通貨とWeb3に対する考え

Web3については、以下のツイートを参考にして概念だけでもとらえておくと記事の理解が早いです。

皆さん、こんにちは。チャールズ・ホスキンソンです。暖かい日差しの降り注ぐコロラドから生放送でお届けしています。今日は2022年2月4日(アメリカ時間)です。久しぶりに皆さんとお話しします。実はコロナのオミクロン株に感染して療養していました。今は完全に回復して気分も良いです。

以降は、暗号研究家/セキュリティ研究家の「Moxie Marlinspike」さんの記事の解説となっております。
My first impressions of web3
https://moxie.org/2022/01/07/web3-first-impressions.html

今回の動画ではMoxie Marlinspikeさんのブログ記事についてお話しします。Moxie Marlinspikeとは一体何者なのか?彼は暗号研究者であり、プライバシー関連の分野で著名な人物です。過去にWhisper SystemsのCTOを務めていました。Twitterでも少し働いていた経歴があります。おそらく、彼がとても有名なのは「シグナルプロトコル」の共同著者であることです。シグナルプロトコルは驚異的な暗号技術です。このプロトコルは記録に残らない通信と安全な通信を保証するものです。Moxieさんはプライバシー擁護者と言えるでしょう。聡明な彼が何かを書く時はいつも読むのが楽しいです。

Moxieさんが書いたのは彼のWeb3の第一印象です。Web3というものに最近注目が集まっています。一般的な定義として、Web1は従来の分散型で、Web2はすべてをプラットフォームに集中させること、Web3はWeb2の豊かさを提供しつつすべてを再び分散させるということです。彼は中央集権的なプラットフォームが出現する理由についてこうシンプルに説明しています。
第一に、人々は自分でサーバーを動かしたくないのです。Daedalusのノード運用に多くの人々が不満を持っています。GoogleやFacebookといった、サーバー運用を代行してくれる企業は成功しています。第二に、プロトコルはプラットフォームに比べて動きが遅いです。30年経ってもメールは暗号化されていません。一方でWhatsApp(メッセージと通話に利用できる無料アプリ)は1年で暗号化されていない状態からエンド・ツー・エンドで完全に暗号化されるようになりました。

Moxieさんは分散型の問題点を指摘しています。彼はビットコインを批判するときに、「ビットコインには問題がある」と言うそうです。彼はビットコインに非常に価値があることを否定していません。ビットコインをより良くするために修正したり、アップグレードしたりするために大金を費やすことを望む人がいることを理解しています。しかし、多くの人が主張しているように、分散化されてしまうと変更が非常に困難になり、しばしば時間が止まったままになってしまいます。これはテクノロジーの問題です。なぜなら、エコシステムの他の部分は非常に速く動いているからです。追いつけなければ失敗してしまいます。これは問題です。

ここからは私の意見を述べます。Maxieさんの指摘を受けて重要になるのがガバナンスです。なぜなら、プロトコルが静止した状態ではその実用性は限られているからです。カルダノがガバナンスを重要視している理由はここにあります。

カルダノがMithralを書いた理由もここにあります。包括的な説明責任という概念に基づいています。この技術では通信や取引、プロトコル自体で自分が見ているものが正しいかどうかを自分で確認できるような十分な情報を得ることができます。これが唯一の方法でもあります。

非中央集権的なプロトコルを構築して、そのプロトコルがより非中央集権的になっていくことを予測するのは超が付くほど難しいです。膨大なエンジニアリングの挑戦です。巨大なインセンティブの挑戦であり、巨大なプロトコル設計の挑戦でもあります。

カルダノのゴールは、「どうやって真の非中央集権的なものを構築するのか?」、それには「どのような研究やインセンティブ、メカニズムが必要なのか?」です。例えば、皆さんがよく不満を言うDaedalusというサーバーです。Daedalusはとても遅いです。一元化されていれば速いのですが、分散型だと速くはない。では、根本的に分散化されたものをどうやって速くするのか?これはエンジニアリング上の大きな課題です。膨大な量の作業と多くのエンジニアリングと思考を必要とします。

私達は分散化と包括的な説明責任を維持するための基準を作らなければなりません。そして、ユーザーはそのことを認識し、その当事者となるのです。ガバナンスの大きな課題であるスケーラビリティ、相互運用性、持続可能性、これらすべてを正しい方法でまとめることができれば、イーサリアムのエコシステムで見られるような素晴らしいけれど欠陥のあるエコシステムに私達が陥ることはありません。

さて、今日は聞いてくださってありがとうございました。お疲れ様でした。次回またお会いしましょう。

※Moxie_Marlinspikeさんについては以下のリンクを参照してください。

心に残る翻訳を目指しています

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