どうか落ち着いて
皆さん、こんにちは。チャールズ・ホスキンソンです。暖かい日差しの降り注ぐコロラドから生放送でお届けしています。今日は2021年11月18日(アメリカ時間)です。
最近のセンチメント・スコアリングやセンチメント分析を見ていると、価格の推移にこだわる人が異常なほど多いことが分かりますが、私には価格という分野の視点がまったく欠けているように思えます。そのため、私は今までに何度か価格関連の動画を作ってきました。昨年はコロナが原因で市場が完全に崩壊した直後に動画を一つ配信しています。当時は1日に価格が30%、40%も下落し、市場が大混乱して人々は不安に駆られました。私は当時配信した動画内でファンダメンタルズへの呼びかけを行いました。そして、皆さんに「落ち着いて、冷静になって」と繰り返し言いました。
暗号通貨は人類の歴史の中で非常にユニークな「瞬間」です。そして、特にこの業界に元気いっぱいに参入してきた新しい人達にとっては、その「瞬間」が何であるかを理解することがとても重要だと思います。なぜなら、視点が失われがちだからです。視点が失われると冷静さも失われます。
少し前までは冷静な金融政策、安定した持続的なインフレ、年率3%以下のインフレ、赤字もそれほどひどくなかった時代でした。国の借金も手に負えないほどではありませんでした。GDPの成長率もかなり良い傾向でした。安定の根底には「政府の過剰な活動を抑制するものは何もない」という考えがありました。世界中の政府と企業の間には密接な関係があり、今もそうあり続けています。
2000年から2021年にかけて起こったことは、流通するお金の量が爆発的に増加したことです。そして、これはケインズ経済学や現代の通貨理論によって正当化され始めました。例えば、アメリカでは、インフラ法案など、より多くのお金がかかる法案が可決されています。
この流れは一過性のものだと言う人もいれば構造的なものだと言う人もいます。「偉大なるリセット」と呼ぶ人もいます。彼らの主張は「資本主義は失敗した。新しいシステムを導入する時だ。」というものです。通常、これは政府支出の大規模な増加や経済の完全な再構築を指し、生産手段である工場を少数の人が所有し多くの人のためにそれを管理するというものです。
暗号通貨のポイントはそのオプトアウト(拒否する権利)にあります。エルサルバドルは国家としてこれを始めていますが後に続く国も出てくるでしょう。暗号通貨の世界に入る人達はそれぞれの方法でオプトアウトしています。あなたは受け身ではないのです。あなたは選択することができます。リスナーの皆さんにも選択権があります。
それとも、既存のシステムに留まり、すべてに文句を言って皮肉を言いますか?いずれにしても、あなたにはその権利があります。問題はこのようなことが世界規模で行われた前例がないということです。そのため、価格設定が非常に分かりづらくて難しい市場が生まれています。
現状の経済構造と新しい経済構造、どちらが正しいのか誰にも分かりません。もしかすると両方が正しいか、両方が間違っているかもしれません。しかし、現実にはアメリカ国内だけでも数百万人、世界全体で数千万人から数億人の人々が暗号通貨の世界に参入しています。そして、暗号通貨の世界に入り込んだ結果、ネガティブにもポジティブにも世界経済の構造を変えつつあるのです。人類はパンドラの箱を開けてしまいました。開いた箱の中からあらゆるものが出てきました。出てきたものを戻すことはもう無理でしょう。
人々は瞬間的な流動性を求め24時間365日取引可能な市場を求めています。グローバル化した世界で国家にお金の生産を任せることができるのか?これは多くの人々が日々直面している現実的な問題です。
カルダノの話をしましょう。カルダノは数十年という長期的なビジョンを持ってプロジェクトをスタートしました。私達の使命は可能な限り多くの人々に公平で、オープンで、透明性のある、本当の意味での解決策を提供することです。また、私達が提供する機能も充実しています。スケーラビリティにしても、製品にしても、パイプライン化やインプットエンドユーザーなどの最適化が急速に進んでおり、数百万人から数十億人のユーザーに対応できるようになっています。
5年後、10年後、15年後、20年後の未来を想像した時、カルダノが多くの国のバックエンドになる可能性が高いと感じています。何十億人もの人々が利用するネットワークが誕生すれば、そのネットワークは無くなることはありません。その結果、そのネットワークは永遠に、少なくとも何かに取って代わるまで存在することになります。
私はできるだけ多くの人に最大の価値を提供するという観点から「価値」を重視しています。だからこそ、カルダノは発展途上国を追求してきたのです。独自の戦略を展開し、大企業や強力な政府が一度に何千万人もの人々を連れてこられるように力を尽くしています。私たちが全体的なアプローチを重視する理由は分散型のイノベーションシステムや分散型の頭脳が必要だからです。私たちがメタデータやアイデンティティなどを重視するのもそのためです。これらはアプリケーションを便利にするために必要なものだからです。私達は自らが研究で築いた基盤の上で何十億人もの規模でシステムが機能するために必要な問題を解決するための明確な目線を持ち合わせています。競合他社のほとんどはそれが欠けています。彼らのほとんどはほとぼりが冷めたら死んでいきます。
私達は自分たちの製品が機能することを知っています。なぜなら証明に基づいているからです。ピアレビューを経て時間をかけて正しいことをしてきました。例えば、トランザクション承認者はカルダノの基本台帳のスループットを20倍~40倍向上させることができます。このベンチマークは遡ること2016年に発表された論文にすでに掲載されています。これはカルダノが今後発表する予定の何十ものイノベーションのうちの1つに過ぎません。私は将来必ずやエンジニア達の努力が花開き、カルダノのエコシステムが最高の時を迎えると確信しています。
ですから、再度言います。皆さん、どうか落ち着いてください。ユーロやドルは言葉の意味では意味がなく暗号通貨業界のポイントではないことを理解する必要があります。私は価格の短期的な波は特に気にしていません。なぜなら、今この瞬間、私たちの生活はなにかしらの要因によって深くコントロールされているという現実があるからです。暗号通貨の分野では誰も影響力を持っていません。
21世紀を迎えた私達は「21世紀以降、人類はどのように生きるべきか?」という非常にシンプルな問いかけをしなければなりません。2100年を見据えたとき、人類はより高い生活水準や自由を手に入れているでしょうか? 21世紀よりも自分の人生をコントロールできていると感じているでしょうか?私のやりたい事は人類が21世紀を終える時に、個人的にも集団的にも、そして世界全体としても、21世紀に突入してきたときよりも良い状態になっているように解決策の一部となるシステムを構築することです。
価値は上下し、市場も上下します。しかし、これらの動きがカルダノの究極の使命や追求を妨げるようなことは決してありません。私たちが直面しているのは死にゆく既存のシステムとの戦いです。
最後に、カルダノのコミュニティの皆さんに感謝したいと思います。なぜなら、大多数の人が私がここまで話した事を理解しているように見えるからです。正直、皆さんはカルダノが成功を成し遂げるまでには長い道のりが待っていると思っていることでしょう。まだ何十年も見守らなければならないだろうと。一方で、皆さんはそれが皆さんにできる唯一かつ最も重要なことであると知っているのではないでしょうか。成功とは自分自身だけでなく、両親、子供、孫、自分が大切にしている人々、自分が住んでいる環境、そして自分が住んでいる国の政府のために世界をより良いものに変えることだからです。
カルダノが成功すれば、世界はもはや腐敗を許さず、偽善を許さず、法の支配の根本的な欠如、中央集権、全体主義の独裁を許さず、肌の色や宗教的信条によって人々が異なる扱いを受けることを許さなくなるでしょう。その代わり、私達は皆平等に扱われ、平等な機会が与えられます。そのために皆さんは私達と共に戦ってくれているのです。私はそんな皆さんの行動は一生の価値があると思います。私は自らが掲げた目標にコミットしています。決して逃げません。粘り続け、デザインし続け、プロジェクトを押し続けます。使命感を持って。そして、何百万人もの人々が私に賛同してくれているという事実が私を勇気付けてくれます。
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